令和7年度 東北マウンテンガイドネットワーク 第2回 スキルアップ研修会報告書 

講師大峰菜々子氏(オーセンティックジャパン) 
報告者熊谷久美子

研修内容:「ココヘリ捜索に向けた研修」

開催形式オンライン
内容ココヘリ基礎から遭難救助に関する具体的な使用方法 
日時令和7年5月28日(水)19:00~20:15 

◆会員制捜索サービス「ココヘリ」サービスの概略  

◯本人/留守宅より通報(365日24時間受付/本人携帯圏内時:GPS

◯情報取得可能なら取得して110番/119番通報依頼)

◯一民間へリもしくはドローン捜索チームによる捜索実施

◯一位置(座標)を特定

◯一特定した位置情報を当該救助組織(警察/消防)に通報

◯捜索要請受電~出動~捜索状況は当該察署と情報共

◯吊り上げ等の直接救助作業はなし

◯会員数:17万人 

◆発信器=会員証  

▪重量・20g/ポリカーボネート製/電池寿命・・約2.5ヶ月/スイッチONの状態/USB充電式

▪充電時間約2時間

▪リチュウムイオン電池/ 個別識別・IDにより個別識別・防水性能・生活防水 

◆探知距離

▪ヘリからサーチ  

通常受信機使用時→ 3km~4km ~専用ブーストアンテナ使用時→最長16km

▪ドローン=専用アンテナ搭載によるサーチ

最長10Km

▪地上サーチ

~1km/地形に大きく影響される。 

◆電波減衰

電波は水中では伝わりません。 

▪ ポーチや胸ポケット等に入れて身体の下敷き状態=(人体の60%は水分)

▪ 沢登りなどで発信機が水没状態

▪ 雪中埋没時:2m程度までは電波減致しません。 


◆感想 (報告順) 

梅田正弘 

長年使って居たのに知らなかった事があった。

特に複数人数のサーチの表示の仕方、無作為サー チは捜索隊のみしか使えない機能である事、更には電波の混信を防ぐ為の技術などなど非常に有 意義な時間を頂き感謝しております。

今後はこれをフィールドに落としての練習会などに繋げて行 ければと期待しております。 

若林壮 

ココヘリの発信機はかなり前から持っていますが、発信機は救助機関が使うものといういイメー ジでした。

活用方法があることを知りましたので、使い方を考えていきたいと思いました。 

大滝勝 

今回研修に参加した理由は、発信端末がGPS付になりアップデートしていること、これに伴い自分 が所有している受信機兼用器が時代遅れになっているのではと気になっていたため、ココヘリ社員 のレクチャーを受けたかった。

聴講した結果、現在も使える事を確認できて安心した次第です。

大峰氏の話にあったように「ココヘリは遭対協の費用が出ない」ということでSNS上でも解約の 話題が相次いでいたが、ネガティブな話題もとりあげてもらい参考になりました。

最近の登山届 にココヘリID記入欄があるなど社会的認知も少しずつ進んでいますが、顧客に話をするためにも 知識の共有が必要と感じました。

今回ココヘリ研修を企画いただいた研修担当の熊谷さん後藤さ ん、参加された皆様に感謝申し上げます。 

下里信博 

ココヘリについては、今まで使ったこともなくあまり知らなかったので、今回システムの内容や 使い方、その他について深く知ることができてとても良かったです。

またビーコンのような形で使 用できる使用方法があることがわかり、今後冬のツアーをする際に活用できないか検討の余地が あると考えました。 

織山英行 

今回の研修で、従来の発信専用モデルに加え、受信モデルという種類が存在することを初めて知 り、その具体的な利点と可能性を理解することができました。

また、秋口には新たな機能が発表 されるということで、今後の安全対策がさらに充実することへの期待が高まりました。

特に印象 深かったのは、ドローンを使った遭難者の捜索訓練を提案する意見が出たことです。

私自身、過去に秋田県三種町で遭難した親戚の叔父の捜索に参加した経験があります。

当時、目印のない低 山が連なる地域を捜索する中で、その難しさを痛感しました。

広大な範囲を人力でしらみ潰しに 探すという方法では、効率的な捜索が難しく、結果的に叔父は翌年の春まで発見されませんでし た。

こうした個人的な体験からも、ココヘリのような位置情報発信・受信システムとドローンを 活用した迅速で効率的な捜索の仕組みが、登山における安全確保にいかに重要かを改めて実感しています。

これからも、このような新しい技術や仕組みが広く普及し、登山者一人ひとりの命を 守る取り組みが進むことを切に願っています。

ありがとうございました。 

藤村 岳毅 

障害物や電波を妨害するもの等、疑問に思っていた事が解決できたので今後ココヘリをさらに有 効に活用できそうだと思った。

また私自身も年に数回遭難捜索に出る事があるのだが今後は今回 質問等で明確になった部分等を活用してよりスムーズな捜索に繋げていけそうだ。

自身のガイド業 務時も活用できそうな具体的な方法もイメージできたので今後のガイド業務に活かして行きたい と思う。 

近田郁子 

ココヘリの仕組みから学ぶことができて良かったです。

知っていればゲストにもおすすめしやす いと思いました。

月山のように、山域で都度レンタルできると使いやすいのかもと思いました。 

木村望 

ココヘリについてほとんど知らなかったが捜索範囲の広さや正確性が非常に優れたものであると 知れました。

受信機があることも知らなかったですがビーコンの代わりになるくらい優れているようで驚きました。

山菜取りやキノコ採りの人にもぜひ持ってほしいと思いますが年齢層的に普 及させるのが難しいのかも?

(ガイドバージョンの受信機ほしいなぁ) 

中嶋あきみ 

お忙しい中、設定いただきありがとうございました。

ココヘリを使用したことがなかったので概 要が分かり助かりました。

もう少し自分で調べて、使用してみようと思います。

お客様から質問が あっても、いまはまだちゃんと回答できる知識レベルにないことを自覚しました。 

熊谷久美子 

電波について知識が足りなかったので、学びが多かった。

ココヘリの理解が深まった。

ガイドが ココヘリを勧めたり、質問に答えたりといったシーンはよくあることですが、今回は疑問が払拭できた。

ドローンに関しても救助の拡大は地域の安心であり、早期発見に貢献する手段だ と思った。 

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